2016年05月23日

団員の練習会日記 Vol.232-2016年5月1日

きょうは音階の練習をせずに、いきなりホルストの「サマセット狂詩曲」に取り組みました。この曲は、イギリスの南西部、大西洋へ細長く突き出した半島の根元にあたるサマセット地方の民謡をもとにした作品だそうです。オーボエダモーレの奏でるおだやかな序奏のあと、低弦とファゴットに現れる主題は、ひなびていながら何とも奇妙な味わいがあって、どこか日本の民謡とも似かよったところがあります。リズムも、単純なくせに、いつも身体に慣れているものとは微妙に違っていて、ちょっとぼんやりしていると取り残されてしまいます。

まず1回、通します。「冒頭のオーボエダモーレのソロは、即興的にと書いてありますが、そのほかにいろいろ指示があります。ぼくは振りたくありませんが、こんな感じではないかと思いますので、いっぺん歌ってみますね」と、弦の伴奏に合わせてマエストロがうたってくれました。なかなか味のある歌いっぷりでした。

オーボエダモーレのソロが終わった練習番号1のあたりの、低弦と管楽器の和音の音程をていねいに合わせます。次はヴァイオリンの旋律が一段落した練習番号2のあたり。なかなかいい響きになりません。「ここはラとミがあります。前の人の音を聴いて、自分の音を取ってみてください」という指示が飛びます。1小節ごとに、ゆっくり音を一つずつ出して重ねていきますが、なかなか難しそう。ヴィオラも細かい刻みの音程が全体の響きに溶け込むように、神経を研ぎ澄まします。

中間部の聴かせどころ練習番号11は、ヴァイオリンや木管楽器と一緒にヴィオラもメロディを受け持つところです。「ここは、実はきれいなハーモニーなんですけれどね」。現状はきれいじゃないということですね。ここも音程に集中しながらゆっくりのテンポで合わせます。旋律以外のパートがラシドレミファ#ソという上行音階を繰り返しているということを、初めて知りました。そして最後にもういっぺん通しました。初めに通した時とは、だいぶ響きがまとまっているように感じられました。
 
オーケストラに対する今季のマエストロの課題の一つは、「方向性を持った音を出す」ということです。音を出している途中で、どういう音楽を目指すかという意識が希薄になってはいけないということでしょうか。「息や弓が立ち止まらないように」「流れてください。向かってください」という指示もありました。

練習の後半は、おなじくイギリスの作曲家エルガーの変奏曲「エニグマ」。エニグマというのは「謎」のこと。ぼくのとっても好きな曲で、練習していても滅法界幸せな気持ちになります。きょうは冒頭の主題から、まず第3変奏までを曲順に練習しました。

この曲の冒頭の主題でも、「ひとつの音を出したあと、安心しないでください。響きを逃さないで、必ず次にどこへ行くか、向かってください」と、マエストロは今季の課題を喚起します。「乱れてもかまいませんから、大盛りにしてください」「きれいなだけでは駄目です。音色の中に深い悲しみがこもっているように」とも。やはり薄味の弾き方では聴いているひとに訴える力が弱いということなのでしょう。

そして第1変奏。「フォルテが大きくないんです。音量ではなくて、世界観が大きくなくてはいけません」。第2変奏では、ヴァイオリンがすごく難しそうなパッセージを弾いているのを横目で眺めていると、ヴィオラにも難度の高い1小節が突然現れたりするので、油断ができません。

第4変奏からあとは、有名な第9変奏「ニムロッド」を経て、最後の第14変奏まで。この最後の曲が、ぼくにはとっても弾きにくいです。テンポが速くなる終結部は、ついていくのがやっとです。もっと余裕を持って弾けるようになりたいと思いつつ、練習を終えました。

次の練習日記は、いつも隣で弾いているヴィオラの下田さんにお願いしました。

ヴィオラ:鈴木克巳

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2016年05月05日

団員の練習会日記 Vol.231-2016年4月24日

今日は今シーズン3回目の練習です。

吉川先生は今回の演奏会に向けた演奏面での課題として「息やボウイングが常に向かっている(方向性のある)演奏をする」ということを挙げられています。

私の個人的感覚ですが、我々アマチュア演奏においては「音は出ているけれど音楽が停滞している」と思われる事が多いです。木管のトレーナーの菅原先生からもフレーズ感を持って演奏する事の大切さを教えられていまし、私が個人的に師事しているオーボエの先生からもその方がずっと視界が広くなる上、ラクに演奏可能だということをおっしゃいます。
(オーボエは身体的に負担がかかることが多い楽器なのです…)

今回の吉川先生の仰っていることは一つ一つのフレーズ感よりもさらに大きな全体設計図というか、方向性のことだとは思いますが、まずは一つのフレーズ単位から実践していく必要がありそうだなぁ、と感じております。その上でお客さんが「たった一度通して聴くだけ」の演奏会において、演奏者が考える難所を乗り切った、というだけの演奏ではなく最後まで集中してお客さんに聴いてもらい、何か一つでも印象を残せる演奏をしたいものです。

さて、本日の練習の内容ですが、前半はエニグマを最終第14変奏から逆順に練習しました。

前半のエニグマは第14変奏をスローテンポで和声や音程を確認する練習から始まりました。吉川先生も「エルガーは全体的に複雑な箇所が多く難易度が高い」と仰っているとおり、フィナーレにおいても和声進行が複雑です。こういう曲こそきちんと理解したうえで演奏することが大切ですね。スローテンポ練習の最中、演奏者はかなりきついですが、録音を聞いてみるとその後の演奏がかなりすっきりしたものに変わっていることが判ります。

その後、第13変奏から第9変奏まで演奏しました。ちなみに第9変奏(ニムロッド)は、大変な名曲だと個人的に感じております。こういう曲を演奏する時こそ、全体の設計図というか計算が大事ですね。気付かぬ間に、ものすごく巨大な構造物が出来上がっていて最後の4小節で聴衆がそれを目撃する、というのが私の勝手なイメージです。そんな演奏が出来れば良いですね!

続いて後半はハイドンの交響曲第103番です。

こちらは1楽章から順に練習しました。1楽章のアレグロ部分は6/8拍子なのですが、これがかなり難しい…。弱拍は軽く演奏しつつ、方向性を持たなければ、6/8拍子の流麗さが表現できません。軽く演奏するべき個所は演奏しつつ、方向性を失わない演奏が求められると思います。本日の合奏でも弱拍となる箇所や、速く演奏してしまうしまう箇所等を念入りに確認しました。

2楽章は各楽器の見せ場や表情の展開があり、楽しい曲ですが、まだまだ音程が合っていない箇所が多いですね。残りの楽章も基本事項から確認となりました。ハイドンはまだ2回目の合奏でしたが、(自戒の意味もこめて)今後はもう少し余裕を持って古典の曲らしく、はつらつとした演奏が出来ると良いですね!

以上が今日の練習レポートでした。

最後に個人的な演奏会に向けた抱負としては1曲目に演奏するホルスト作曲「サマセット狂詩曲」のかなり長大なソロを吹く演奏会なので音を正確に並べることはもちろんのこと、その先にある音楽を通して伝えたいイメージを発信できる段階にまで達せるように、準備していきたいと思います!

次回のブログ担当はは飲み仲間?のビオラのれもさんです。

(Ob. ネコ)

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